レベル:入門|記載の情報は2026年10月17日時点のものです。
暗号資産ETF(上場投資信託)とは、ビットコインなどの暗号資産の価格に連動するように運用され、証券取引所に上場している投資信託です。証券口座で株式と同じように売買できます。
この記事では、次の3点を整理します。
- ETFとは何か、暗号資産を直接持つ場合との違い
- 米国で承認された経緯
- 日本の現状と、今後の見通し
ETFと暗号資産を直接持つ場合の違い

| 暗号資産を直接持つ | 暗号資産ETF | |
|---|---|---|
| 買う場所 | 暗号資産交換業者 | 証券会社 |
| 持っているもの | 暗号資産そのもの | 投資信託の受益権 |
| 取引時間 | 24時間365日 | 取引所の取引時間 |
| 費用 | スプレッド・取引手数料 | 売買手数料・信託報酬(保有中の費用) |
| 送金・決済に使う | できる | できない |
| 秘密鍵の管理 | 業者または自分 | 運用会社と管理会社 |
ETFは、自分で秘密鍵や取引所のアカウントを管理しなくてよい点が利点とされます。一方で、保有している間は信託報酬がかかります。
米国で承認された経緯
- 2024年1月10日:米国証券取引委員会(SEC)が、現物ビットコインETFの上場・取引を承認。翌11日から取引が始まりました
- 2024年5月23日:SECが、現物イーサリアムETFのための取引所の規則変更を承認。7月23日から取引が始まりました
これにより、米国の投資家は証券口座を通じてビットコインやイーサリアムに投資できるようになり、大きな資金が流入しました。ただし、ETFの承認は価格の値上がりを保証するものではありません。
日本の現状
2026年10月時点で、日本の証券取引所に上場している暗号資産ETFはありません。米国などに上場している暗号資産ETFを国内の証券会社で買えるかどうかは、各証券会社の取扱いによります。
日本で暗号資産ETFを組成するには、投資信託に関する法令で、投資信託が投資できる資産(特定資産)に暗号資産を加えるなどの見直しが必要とされています。金融審議会のワーキング・グループの報告(2025年12月)でも、海外でETFを通じた資金流入が続いていることが、制度見直しの背景として挙げられています。
2026年に成立した法改正で暗号資産が金融商品取引法の規制対象になることや、税制改正で申告分離課税の対象にETFが含まれる見込みとされていることから、解禁に向けた議論は進んでいます。ただし、上場の時期は決まっていません。制度の動きは2026年の暗号資産の制度改正まとめで説明しています。
「日本でも近く暗号資産ETFが始まるので今のうちに買うべき」といった勧誘には根拠がありません。制度の見直しの時期や内容は、まだ確定していません。
税金の違い

現在、暗号資産を直接売買した利益は、原則として雑所得で総合課税です。一方、国内で上場するETFが解禁された場合、その税金の扱いは、税制改正の内容によって決まります。導入が決まった申告分離課税については申告分離課税はいつから?をご覧ください。
よくある質問
ETFと直接保有、どちらが得ですか
保有期間、手数料、税金、使い道によって変わります。ETFは保有中の信託報酬がかかり、直接保有は売買のたびのスプレッドや手数料がかかります。日本では、まず制度が整うかどうかを見守る段階です。
ETFができると価格は上がりますか
米国では承認後に大きな資金が流入しましたが、価格はほかの要因でも動きます。ETFの解禁が値上がりを約束するものではありません。
まとめ
- 暗号資産ETFは、暗号資産の価格に連動する上場投資信託で、証券口座で売買できる
- 米国では2024年に現物ビットコインETF、現物イーサリアムETFの取引が始まった
- 日本では2026年10月時点で上場しておらず、解禁には法令の見直しが必要
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出典
- 米国証券取引委員会(SEC)「Statement on the Approval of Spot Bitcoin Exchange-Traded Products」(2024年1月10日)
- 米国連邦官報 Release No. 34-100224(2024年5月23日)
- 金融庁 金融審議会「暗号資産制度に関するワーキング・グループ」報告(2025年12月10日)
暗号資産は法定通貨ではなく、価格の変動により損失が生じることがあります。本記事は情報の提供を目的としており、特定の暗号資産の購入や取引の勧誘を目的とするものではありません。取引の判断は、ご自身の責任で行ってください。
