レベル:入門|記載の情報は2026年10月12日時点のものです。
販売所は「業者から直接買う窓口」、取引所は「利用者どうしが売買する市場」です。同じ業者のアプリの中に、両方が用意されていることがよくあります。どちらで買うかによって、費用のかかり方と操作の手間が変わります。
ひと目でわかる比較
| 販売所 | 取引所形式 | |
|---|---|---|
| 売買の相手 | 業者 | ほかの利用者 |
| 値段の決まり方 | 業者が買値と売値を示す | 利用者が出した注文どうしで決まる |
| 主な費用 | 買値と売値の差(スプレッド) | 売買の手数料 |
| 操作 | 金額を入れて買うだけ | 値段と数量を指定して注文する |
| 成立のしやすさ | すぐに成立する | 相手の注文がなければ成立しない |
| 扱う銘柄 | 多いことが多い | 販売所より少ないことがある |
たとえるなら、販売所は空港の両替所、取引所形式は市場のせりです。両替所は、いつ行ってもすぐに替えられますが、買うときと売るときのレートに差があります。せりは、うまくいけば有利な値段で売買できますが、やり方を知っている必要があり、相手がいなければ成立しません。
販売所の「見えない費用」
販売所では、買う値段(買値)と売る値段(売値)が同時に表示されます。この2つには差があります。これをスプレッドと呼びます。
数字で見てみます。ある時点の表示が次のとおりだったとします。この数字は説明のための例で、実在の業者の値ではありません。
- 買値:1BTC=1,330万円
- 売値:1BTC=1,290万円
差は40万円で、買値に対して約3.0%です。このとき1万円分を買ってすぐに売ると、戻ってくるのは約9,700円です。約300円が実質の費用になります。10万円分なら約3,000円です。
「売買手数料無料」と書かれていても、この差は別にかかります。買った直後に評価額が少し下がって見えるのは、このためです。
自分で確かめる計算式

スプレッドは、アプリの画面を見れば自分で計算できます。
- 販売所の画面で、同じ銘柄の買値と売値を同じ時刻に見る
- (買値 − 売値)÷ 買値 を計算する
- 出てきた割合に、買いたい金額をかける
たとえば買値が500万円、売値が490万円なら、(500万 − 490万)÷ 500万 = 2.0%です。5万円分を買うなら、約1,000円が実質の費用です。
スプレッドの大きさは、業者、銘柄、時間帯で変わります。値動きが激しいときには広がる傾向があります。買う直前の画面で確かめるのが確実です。
取引所形式のしくみ
取引所形式では、「板」と呼ばれる注文の一覧を見ながら売買します。板には、ほかの利用者が出している「この値段で買いたい」「この値段で売りたい」という注文が並んでいます。
注文の出し方は主に2つあります。
- 指値注文:値段を自分で指定する。その値段で売ってくれる相手が現れるまで待つ
- 成行注文:値段を指定せず、いま板にある注文とすぐに売買する
手数料は、売買代金に対して一定の率でかかります。率は業者や銘柄で違い、無料から0.1%台の設定が見られます。板に注文を並べる側(メイカー)と、並んでいる注文を取る側(テイカー)で、率が違う業者もあります。最新の率は各社の公式サイトで確かめてください。
仮に片道0.1%なら、1万円分を買ってすぐ売ったときの手数料は往復で約20円、10万円分なら約200円です。
取引所形式の注意点
費用は抑えやすい一方で、気をつける点もあります。
- 成立しないことがある:指値注文は、その値段で売買する相手がいなければ成立しません
- 成行注文は思わぬ値段になることがある:板の注文が少ない銘柄では、表示より不利な値段で成立することがあります
- 操作を間違えやすい:数量と金額の入力欄を取り違えるなど、慣れるまでは少額で試すのが安全です
- 扱う銘柄が限られる:販売所にはあっても、取引所形式では扱っていない銘柄があります
どちらを使うかの考え方
どちらが正しいということはありません。金額、回数、慣れによって変わります。
| こんな場合 | 考え方 |
|---|---|
| 少額を一度だけ買ってみたい | 差額は数十円から数百円。操作のわかりやすさを優先する考え方もある |
| 毎月決まった額を自動で買いたい | つみたてサービスを使う。買付の値段がどう決まるかは各社で確かめる |
| まとまった金額を買う | 費用の差が大きくなる。取引所形式を検討する価値がある |
| 売買の回数が多い | 1回ごとの差が積み重なる。取引所形式に慣れておく |
最初は販売所で少額を買い、慣れてきたら取引所形式を試す、という進め方をする人もいます。大切なのは、自分が払っている費用を知ったうえで選ぶことです。
よくある質問
販売所で買うのは損ですか
そうとは限りません。すぐに確実に買える、操作を間違えにくい、という利点があります。少額であれば差額も小さくなります。費用を理解したうえで、手間とのつり合いで決めてください。
スプレッドはどこに書いてありますか
固定の数字として書かれていないことが多く、相場に応じて変わります。販売所の画面に出ている買値と売値から、自分で計算するのが確実です。
つみたては販売所と取引所形式のどちらで買われますか
業者のサービスによります。販売所の値段で買い付けるものが多く見られます。申し込む前に、サービスの説明で確かめてください。くわしくは暗号資産のつみたてとはで説明しています。
まとめ
- 販売所は業者から買う窓口、取引所形式は利用者どうしの市場
- 販売所の主な費用は買値と売値の差。画面の数字から自分で計算できる
- 金額と回数が増えるほど、費用の差が効いてくる
業者ごとの違いの見方は暗号資産取引所の選び方にまとめています。
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出典
暗号資産は法定通貨ではなく、価格の変動により損失が生じることがあります。本記事は情報の提供を目的としており、特定の暗号資産の購入や取引の勧誘を目的とするものではありません。取引の判断は、ご自身の責任で行ってください。
