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ステーブルコインとは:種類、日本のルール、知っておきたい注意点

ステーブルコインとは|種類と日本のルール

レベル:入門|記載の情報は2026年10月12日時点のものです。

ステーブルコインとは、価格が円やドルなどの法定通貨に連動するように作られたデジタルの通貨です。ビットコインのように大きく値動きしないことを目的に設計されています。日本では2023年に法律上の位置づけが定まり、2025年には円建てのものも発行が始まりました。

目次

なぜ生まれたのか

ビットコインやイーサリアムは値動きが大きく、支払いや一時的な置き場所には向きません。朝は1万円分だったものが、夕方には9,000円分になっているかもしれないからです。

そこで「1枚がいつでも1ドル」「1枚がいつでも1円」になるように作られたのがステーブルコインです。ブロックチェーン上で送れる便利さと、法定通貨の安定を両立させようとしています。

3つの種類

連動を保つ方法によって、大きく3つに分かれます。

種類連動を保つ方法例
法定通貨担保型発行した分と同額の預金や国債などを、発行者が保有するUSDT、USDC、JPYC
暗号資産担保型発行額より多い暗号資産を担保として預かるDAI
無担保型担保を持たず、発行量を自動で増減させて価格を調整するTerraUSD(2022年に崩壊)

現在の主流は、法定通貨担保型です。無担保型は、2022年5月にTerraUSDの価格が連動を失って崩壊し、多くの保有者が損失を被りました。「ステーブル」という名前がついていても、しくみによって安定の度合いはまったく違います。

日本のルール

日本では、2023年6月1日に施行された改正資金決済法で、法定通貨に連動するステーブルコインが「電子決済手段」と位置づけられました。ポイントは2つあります。

  • 発行できるのは、銀行、資金移動業者、信託会社に限られる
  • 売買や交換を仲立ちするには、「電子決済手段等取引業者」の登録が必要

つまり、だれでも発行できるわけではなく、利用者の資金を保全する義務を負った事業者だけが発行できます。

なお、暗号資産担保型のDAIは、国内では「暗号資産」として複数の登録業者が扱っています。同じステーブルコインでも、法律上の扱いが違うものがある点に注意してください。

国内の動き

時期できごと
2023年6月改正資金決済法が施行。ステーブルコインのルールが始まる
2025年3月SBI VCトレードが、国内で米ドル建てのUSDCの取扱いを開始
2025年10月27日円建てのJPYCが発行開始(資金移動業者による発行)
2026年6月24日円建てのJPYSCが提供開始(SBI新生信託銀行が発行、SBI VCトレードの口座内で先行提供)
2026年9月18日JPYCの累計発行額が100億円を超えたと、発行会社が発表

円建てのステーブルコインは、まだ始まって1年ほどです。使える場面がどこまで広がるかは、これから決まっていきます。

何に使われているのか

スマートフォンでQRコードを読み取る人のイラスト
  • 取引の待機資金:暗号資産を売ったあと、次に買うまで価値を保っておく
  • 送金:銀行を介さずに、相手のアドレスへ直接送る
  • ネットワーク上の金融サービス:貸し借りや交換の単位として使う

日本の個人にとっては、今のところ日常で使う場面は多くありません。「知っておくと、ニュースや取引画面の意味がわかる」という段階です。

知っておきたい4つの注意点

メリットとデメリットを紹介する人のイラスト

1. 連動が外れることがある
担保型でも、連動が一時的に外れた例があります。2023年3月、USDCは、裏付け資産の一部を預けていた米国の銀行が破綻した影響で、一時0.9ドルを下回りました。その後は1ドルに戻りましたが、いつでも1ドルで替えられる保証があるわけではありません。

2. 預金ではない
ステーブルコインは銀行預金ではなく、預金保険の対象でもありません。安全性は、発行者の信用と、裏付け資産の管理に左右されます。

3. ドル建てには為替の変動がある
ドルに連動するコインは、ドルに対しては安定していても、円から見れば為替と同じだけ動きます。1ドル150円のときに買い、140円のときに円に戻せば、損が出ます。

4. 値上がりは期待できない
価格が動かないように作られているので、持っているだけで増えることはありません。利息も原則つきません。

「高い利回りが得られる」とうたうステーブルコインの運用話には注意してください。利回りの裏には、貸し出し先が返せなくなるリスクや、預け先の事業者が破綻するリスクがあります。

よくある質問

円建てのステーブルコインは、電子マネーと何が違うのですか

電子マネーは発行会社のサービスの中だけで使えます。ステーブルコインはブロックチェーン上にあるため、対応するウォレットやサービスのあいだで、発行会社を介さずに移せます。

ステーブルコインを売買すると、税金はかかりますか

ドル建てのコインを円に替えたときなど、利益が出れば課税の対象になり得ます。扱いは種類や取引の内容で変わるため、取引の記録を残し、必要に応じて税務署や税理士に確かめてください。

USDTやUSDCは、日本のどこでも買えますか

買えません。国内で扱えるのは、登録を受けた事業者が取り扱うものだけです。金融庁に登録のない海外の業者を使う方法は、利用者保護の対象外になります。

まとめ

  • ステーブルコインは、価格を法定通貨に連動させたデジタルの通貨
  • 日本では2023年にルールができ、2025年に円建ての発行が始まった
  • 「安定」は設計上の目標であり、連動が外れた例もある

値動きのある暗号資産のリスクは暗号資産の7つのリスクで整理しています。登録業者の確かめ方は金融庁の登録業者とはをご覧ください。

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出典


暗号資産は法定通貨ではなく、価格の変動により損失が生じることがあります。本記事は情報の提供を目的としており、特定の暗号資産の購入や取引の勧誘を目的とするものではありません。取引の判断は、ご自身の責任で行ってください。

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